リンクビルディングとは?少人数チームのための実践ガイド

リンクは、いまだにプラグインでは解決できないSEOの領域です。1本のリンクの本当の価値、狙うべきリンク、そして獲得したリンクを守る方法をまとめます。

リンクビルディングとは何か、なぜ今も順位を左右するのか

SEO担当者5人に「リンクビルディングとは何か」と尋ねれば、5通りの答えが返ってきます。ただし、突き詰めればどれも同じことです。ほかのウェブサイトに自社サイトへリンクしてもらう仕事のことです。検索エンジンはリンクを一種の投票として扱います。誰かがあなたのページを指し示し、自分の信用をわずかに賭けたわけです。より信頼できる場所から、より多くの票を集めたページが、競争の激しいクエリで勝つ傾向にあります。

ここから2つの帰結が導かれます。初心者の失敗のほとんどは、そのどちらかを見落としたことから生まれます。ひとつめは、自分では投じられない票だということ。だからこの仕事は、スイッチひとつで切り替わる設定ではなく、アウトリーチと関係づくりとコンテンツになります。ふたつめは、票は平等ではないということ。誰も読まず、誰もリンクしていないページからのリンクは、ツールがそのドメインにどんなスコアを付けていようと、価値はほぼゼロです。

小規模サイトにとってリンクは、ロングテールのフレーズで上位に入るか、売上につながるフレーズで上位に入るかの分かれ目になることが多いものです。技術的な健全性とオンページ施策は、ページに出場資格を与えます。資格のあるページが複数競い合ったとき、その順序を決めるのは主にリンクです。これは両方向に効きます。ページの中身が薄ければ、リンクでは救えません。逆に、現在上位にあるものより優れたページなのに誰もリンクしたことがないなら、足りないのはまさにリンクです。

リンクが実際に価値を渡す仕組み

すべてのリンクが同じ働きをするわけではありません。1週間かけて追いかける前に、何がリンクを効かせるのかを知っておきましょう。

  • 掲載位置。関連する文章に囲まれた記事本文中のリンクは、同じURLでもフッターやサイドバーのウィジェット、サイト全ページで繰り返される著者欄に置かれたものより、はるかに価値があります。
  • rel属性。nofollowsponsoredugcは、そのリンクをどう扱うべきかを検索エンジンに伝えます。価値がゼロである証拠ではありませんが、これらのリンクにfollowedリンクと同じ金額を払ってはいけません。
  • アンカーテキスト。クリックできる言葉がリンク先を説明します。説明的なアンカーは有効です。一方、アンカーの大半が狙いのキーワードそのものになっているプロファイルは、人工的に見えます。実際に人工的だからです。
  • ドメインではなく、リンク元ページを見る。ドメイン単位のスコアは平均値にすぎません。そのページ自体がインデックスされているか、訪問者がいるか、自身も被リンクを持っているかを確認してください。
  • 外部リンクの本数。80サイトへリンクしているページは、持っているものを極端に薄く広げているだけです。

もっともよくある静かな失敗は、noindexが設定されたページ、robots.txtでブロックされたページ、内部リンクがひとつも向いていない孤立したページに載ったリンクです。スプレッドシート上では成果に見えるのに、まったく効いていません。成果として数える前に、リンク元ページのインデックス状況を確認してください。

追いかける価値のあるリンクはどれか

労力と見返りは、リンクの種類によって大きく変わります。少人数チームの視点で、おおまかに整理すると次のようになります。

リンクの種類労力一般的な価値落とし穴
記事本文中での編集者による言及高い高い本当に引用に値するものが必要
リソースページや「利用ツール」ページ中程度中〜高更新されず古いままのものが多い
リンク切れの差し替え中程度中程度返信率が低く、量が必要
ゲスト記事中〜高中程度何でも載せるサイトでは価値が崩れる
専門ディレクトリや業界団体低い低〜中人間が使うディレクトリでなければ無意味
パートナー・仕入先・連携先のページ低い中程度数に限りがあり、取引先の数が上限
ブログのコメントやフォーラムの署名低いなしよくても無視される

ここに共通するパターンがあります。安く手に入るもので強いものはありません。速く、無料で、規模を出せる手法なら、すでに全員がやり尽くしていて、価値は価格に織り込まれています。1か月の予算は、中程度の行から2〜3種類と、いちばん上の行に対する長期的な取り組みひとつに配分してください。

提案を送る前にサイトを見極める方法

第三者のオーソリティスコアは最初のフィルターであって、判断そのものではありません。完全性を誰も保証していないクロールから作られた推定値であり、水増しも容易です。アウトリーチの時間を使おうとしている相手には、次のチェックを手作業で行ってください。

  • そもそも何かで上位に入っていますか。スコアは高いのに自然検索のキーワードがほとんどないサイトは、できたばかりか、ペナルティを受けているか、リンクを売るために作られたかのいずれかです。
  • トラフィックは人間のものに見えますか。上位ページが、実在の読者が検索しそうなテーマを扱っているか、それともローン・カジノ・ビザの記事が散らばっているだけかを確認します。
  • 価格表がありませんか。料金つきの「寄稿募集」ページは足跡です。そこで買うということは、その足跡ごと買うということです。
  • 誰が書いていますか。履歴のある実名の書き手か、それとも1本だけ書いて消える署名アカウントの入れ替わりか。
  • アーカイブに一貫性がありますか。半年前までさかのぼってみてください。無関係な商業ジャンルへ急に流れているなら、そのサイトは掲載を収益化しています。
  • 自社の顧客をそこへ送れますか。もっとも当てになるテストであり、もっとも省略されがちなテストです。

典型的な失敗は、指標だけで判断し、スコアは高いのに何も生まないサイトでリストを埋めてしまうことです。関連性の高いサイトの短いリストは、強そうに見えるサイトの長いリストに勝ります。そもそも編集者にイエスと言わせるのは、関連性だからです。

いまも効く4つの手法

手法を十数個そろえる必要はありません。すでに手元にあるものに合う手法をひとつ選び、2四半期にわたって継続することです。

  1. 引用される何かを作る。自社の実務から出た独自の数字、計算ツール、その分野の選択肢を本当に最新の状態で比較した記事。人は、すでに持っている意見ではなく、出典にリンクします。
  2. リンク切れ構築。まだリンクが向いている消えたページを見つけ、生きた代替コンテンツを公開し、リンクが切れている側に知らせます。相手の問題を直してあげているから、これは効きます。
  3. リンクのない言及。自社ブランド名で検索し、すでにリンクしているページを除外します。あなたのことを書いたのに、ハイパーリンクを忘れた人がいるはずです。反論の余地がないため、このメールはリンク構築でもっとも返信率が高くなります。
  4. 関係性から生まれるリンク。仕入先、連携パートナー、一緒に事例を作った顧客、業界団体、地元のスポンサー、登壇したカンファレンス。時間はかかり数にも限りがありますが、断られることはほとんどありません。

これらのどれもが必要としないものに注目してください。掲載枠を買う予算です。自社の製品がデータを生むなら、リストのいちばん上から始めましょう。そうでないなら、リンクのない言及とリンク切れが、人員も確保できない編集プログラムを先に立ち上げなくても今週から着手できる仕事を与えてくれます。

避けるべきこと、そして本当のリスク

Googleのガイドラインは、順位操作を目的としたリンクはリンクスキームであると明記しています。ランキング評価を渡すリンクの売買、大規模な相互リンク交換、自動生成されたリンク、そしてその目的のために作られたサイト群です。有料の掲載は、リンクにsponsoredまたはnofollow属性が付いていれば認められます。認められないのは、ランキング評価の売買です。

劇的な結末、つまりSearch Consoleに届く手動による対策は実在しますが、小規模サイトではまれです。ふつうに起きるのは、もっと地味で、もっと高くつく結末です。買ったリンクは評価を割り引かれ、どれが割り引かれたのかは分からず、それでも買い続けてしまう。コンテンツ2か月分を賄えたはずのお金が、何も動かさない掲載枠に消えていきます。

実務上のルールはこうです。

  • 価値を渡すという前提でfollowedリンクにお金を払わないこと。
  • 完全一致の商用アンカーは少数にとどめること。ブランド名とURLそのままのアンカーが大半を占めるべきです。
  • サイト全体に入るリンク(フッター、ブログロール、テーマのクレジット)は避けること。本文中のリンク1本のほうが価値が高く、しかも目立ちません。
  • スプレッドシートを送りつけてくる相手と、大規模にリンクを交換しないこと。
  • 支払いを止めた月に掲載が消えるなら、それはリンクではなく家賃だったということです。

公開後こそ、すべてのリンクを追跡する

リンクは劣化します。掲載してくれた編集者は異動し、サイトはCMSを移行して本文中のリンクを落とし、ページは404を返すようになり、スパム掃除のついでに誰かがnofollow属性を付け、記事は静かに別の記事へ統合されます。順位が落ちてから初めて見に行くようでは、数か月遅れで、しかもどのリンクがいつ死んだのか分からないまま気づくことになります。

最低限の規律は、掲載ごとに「依頼済み・約束済み・生存・消失」の4つの状態を、それぞれ日付付きで記録することです。この一手間だけで、アウトリーチは送信済みメールの山から、予測できるものに変わります。提案のうち何件が約束になり、約束のうち何件が公開に至り、その間隔はどれくらいで、どの種類のリンクが最初の1年を生き延びるのか。

手作業の確認は、リンクが50本を超えたあたりで止まります。ステータス列のあるスプレッドシートも、毎月200本のURLを開き直す人などいないので朽ちていきます。Growmindrの被リンクモジュールが自動化しているのは、まさにその部分です。各掲載を再クロールし、リンクがまだそこにあり、まだfollowedであることを確認し、変化を知らせます。目的はダッシュボードの数字を大きくすることではありません。獲得したリンクが失われたことを、それが起きた週に知り、丁寧なメールを1通送る価値があると判断できることです。

FAQ

上位表示には何本の被リンクが必要ですか?

万能の本数はありません。重要なのは、狙うクエリで現在上位にあるページと比べてどうかです。それらのサイト全体ではなく、その特定のページに向いている参照ドメインを調べ、幅を把握してください。上位5ページがそれぞれ20〜40の参照ドメインを持ち、自社ページが3つなら、その差がおおよその目標です。コンテンツの質が同等であることが前提になります。

nofollowリンクはSEOに効きますか?

多くの場合、順位に直接効く票にはなりませんが、無価値からはほど遠い存在です。実際に人が読むページのnofollowリンクは、本物の訪問者を送り、後で引用してくれるかもしれない書き手の目にブランドを触れさせ、アンカープロファイルを自然に保ちます。もらえるなら喜んで受け取ってください。ただし、followedリンクと同じ金額を払ってはいけません。

被リンクを購入しても安全ですか?

ランキング評価を渡すリンクの購入はGoogleのガイドライン上リンクスキームにあたるため、安全ではありません。有料の掲載はsponsoredまたはnofollow属性が付いていれば問題ありませんが、まさにその理由で売り手はほとんど提供しません。小規模サイトにとっての実際的なリスクはペナルティよりも純粋な浪費です。どれが割り引かれたのか特定できないリンクを毎月買い続け、何も残らないという結末です。

新しい被リンクが順位に効くまでどれくらいかかりますか?

日単位ではなく週単位で考えてください。リンク元ページが再クロールされ、リンクが評価に数えられ、その効果が競合を追い抜くだけの大きさになって初めて目に見えます。すでに被リンクを持つページへの1本だけなら、単独の効果はまったく見えないかもしれません。リンク構築は四半期単位で、まとまった本数として評価してください。

少人数チームは月に何本のリンクを作るべきですか?

2人チームが片手間でやるなら、本当に関連性のある参照ドメインを月5〜10件というのが現実的で意味のあるペースです。一気にまとめるより継続が勝ります。安定した流れがあれば、積み上がっていく間にどの提案が効くのかを学べますし、見え方も自然です。定額で月50本を約束する相手がいたら、それはリンクを獲得しているのではなく掲載枠を売っています。

ゲスト投稿を書かずにリンク構築はできますか?

できますし、そのほうが良いことも多いです。リンクのないブランド言及、リンク切れの差し替え、リソースページへの掲載、パートナーや仕入先のページ、ポッドキャストやインタビューへの出演。いずれもゲスト記事なしでリンクを生みます。ゲスト投稿が人気なのは仕組み化しやすいからであって、もっとも強い手法だからではありません。自分で書かなければならないリンクより、主張すれば得られるリンクから始めてください。